病気の予防として、近年では食の大切さが見直されてきました。
健康や医療のテレビ番組でも、食をテーマにした放送をよくみかけるようになり、患者さんからも食べ物の相談を受ける事が多くなりました。
病気の予防というと「医食同源」という言葉が一般的ですが、
この医食同源とはどういう意味なのでしょうか?
食で血管の若返りやガンの予防ができるのでしょうか?
目次
医食同源とは?
医食同源とは、病気の予防も治療も食事が基本だという考え方です。
中国の薬食同源から着床を得て、1972年のNHK「きょうの料理」で医師の新居裕久氏が発表したものです。
その後、健康ブームで一般に広がり、中国にも逆輸入されています。
近年では、血管の若返りや、ガンの予防としても注目されています。
血管を若返らせる食材は?
血管を若返らせるとは、動脈硬化を防ぐという事です。
動脈硬化は、脳梗塞や心筋梗塞など恐ろしい病気の原因となるものです。
動脈硬化を防ぐための食材を栄養素で分類すると、
・クエン酸ナトリウム
・ポリフェノール
・アルギン酸
・ビタミンE
・ビタミンC
・EPA
・ナットウキナーゼ
が挙げられます。
クエン酸ナトリウム
食品:プロセスチーズ
血液が凝固する因子のひとつに、カルシウムイオンがあります。
クエン酸ナトリウムは、カルシウムイオンと結合する事で、血液凝固のしくみを働かなくさせてくれます。
ただし、クエン酸ナトリウムは、クエン酸を加工したもので、酸味料などの調味料・香料・保存料として食品に添加されています。プロセスチーズなどは、乳化剤として添加します。
ポリフェノール
食材:赤ワイン・コーヒー・茶・チョコレート・果物など
ポリフェノールは、赤ワインやチョコレートが有名ですが、5,000種以上の植物に含まれています。
強い抗酸化作用があり、血糖値の抑制や血流の促進効果があります。
最近では、コーヒーに赤ワインと同じぐらいのポリフェノールを含んでいる事が確認され注目されています。
過剰に摂取すると、便秘や女性ホルモンの乱れが生じる恐れがあります。
アルギン酸
食品:昆布やわかめなど海藻類
アルギン酸は食物繊維で、体内のナトリウムを排出して、高血圧の抑制に効果があり、高血圧の抑制で動脈硬化を予防します。
ビタミンE
食品:植物油 (コーン、大豆、サフラワー油) や小麦胚芽、種実類など。
ビタミンEは、抗酸化作用が非常に強く、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化抑制や赤血球の破壊を防ぐ事がわかっています。
このため、血管内の内壁に血栓ができにくくなり、動脈硬化を防ぎます。
ビタミンC
食品:柑橘類・イチゴ・野菜など
ビタミンCは、コラーゲンの生成を助け、血管の弾力を保つ事に役立ちます。
ただし、水溶性で尿と一緒に排出されるため、必要量を食品やサプリから摂取する必要があります。
食品に含まれる量としては、アセロラ・青汁・パセリがTOP3で、緑茶は4位に入っています。
EPA
食材:まぐろ・いわし・さんま・さばなどの魚類、オリーブ油・ゴマ油などの植物油
EPAは不飽和脂肪酸で、魚に多く含まれている血液中でも固まらない脂質です。
不飽和脂肪酸は、血液中のコレステロールを調整する働きがあります。
1960年代後半に、イヌイットに心臓疾患が少ない事がわかった事をきっかけとして、研究が始まりました。
EPAを摂取すると血液中で増殖するという特徴があり、摂取後4週間で250%アップするという報告があります。
ナットウキナーゼ
食材:納豆
ナットウキナーゼは、大豆に納豆菌が作用する際に産生されるもので、血液溶解作用があり、血液サラサラ効果は一般的にも有名になっています。
ただし、納豆自体には血液凝固を促進するビタミンK2が含まれていますので、純粋なナットウキナーゼとしてサプリメントで摂取する方が効率が良いと思います。
血液の抗凝固作用のあるワルファリンを服用している方は、血液溶解作用と抗凝固作用が重なるため、病院でも納豆のを食べる事は注意されます。
また、アスピリンとは相互作用により、脳出血のリスクが高くなる事も報告されています。
ガンを予防する食材は?
ガンは様々な原因で起こりますが、
ガンを予防するには、免疫力を高める事が重要になります。
免疫力がガン細胞を攻撃し、増殖を抑えこむ働きをしますので、免疫カが落ちるとガン細胞の増殖を抑えられずガンが進行します。
免疫力を高める為の栄養素は、
・たんぱく質
・ビタミンE
・亜鉛
・脂質
などがあります。
たんぱく質
食品:肉類・魚介類・卵類・大豆製品・乳製品
たんぱく質は、ガン細胞を退治する免疫細胞(白血球)を作る原料になりますので、免疫細胞が少なくなる事を防ぐため、たんぱく質を摂ります。
ビタミンE
食品:植物油 (コーン、大豆、サフラワー油) や小麦胚芽、種実類など。
ビタミンEは、抗酸化作用が非常に強く、酸化ストレスから体を守る効果があるため、ガンの予防に効果がある事がわかっています。
亜鉛
食品:カキ(貝類)・魚類・小麦胚芽など
亜鉛は、ビタミンの抗酸化作用を活性化して、細胞を酸化から守りガンを予防します。
脂質
脂質はコレステロールの原料となるものです。
コレステロールがガンにどう作用しているのかはハッキリわかっていませんが、ハワイ日系人の調査や、東京都老人総合研究所の研究では、コレステロール値が低いほどガンの死亡率が高くなる事を発表しています。
医食同源で血管を若返らせてガンも予防できる?健康で居たいなら食材はこれを選べ! まとめ
1 医食同源とは?
医食同源とは、病気の予防も治療も食事が基本だという考え方です。
近年では、血管の若返りや、ガンの予防としても注目されています。
2 血管を若返らせる食材は?
血管を若返らせるとは、動脈硬化を防ぐという事で、動脈硬化を防ぐための食材を栄養素で分類。
・クエン酸ナトリウム
食品:プロセスチーズ
カルシウムイオンと結合する事で、血液凝固のしくみを働かなくさせてくれます。
・ポリフェノール
食材:赤ワイン・コーヒー・茶・チョコレート・果物など
強い抗酸化作用があり、血糖値の抑制や血流の促進効果があります。
・アルギン酸
食品:昆布やわかめなど海藻類
食物繊維で、体内のナトリウムを排出して、高血圧の抑制に効果があります。
・ビタミンE
食品:植物油 (コーン、大豆、サフラワー油) や小麦胚芽、種実類など。
抗酸化作用が非常に強く、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化抑制や赤血球の破壊を防ぎます。
・ビタミンC
食品:柑橘類・イチゴ・野菜など
コラーゲンの生成を助け、血管の弾力を保つ事に役立ちます。
・EPA
食材:まぐろ・いわし・さんま・さばなどの魚類、オリーブ油・ゴマ油などの植物油
EPAは血液中のコレステロールを調整する働きがあります。
・ナットウキナーゼ
食材:納豆
血液溶解作用があり、血液サラサラ効果は一般的にも有名になっています。
3 ガンを予防する食材は?
ガンを予防するには、免疫力を高める事が重要になります。
・たんぱく質
食品:肉類・魚介類・卵類・大豆製品・乳製品
ガン細胞を退治する免疫細胞(白血球)を作る原料になります。
・ビタミンE
食品:植物油 (コーン、大豆、サフラワー油) や小麦胚芽、種実類など。
抗酸化作用が非常に強く、酸化ストレスから体を守る効果があります。
・亜鉛
食品:カキ(貝類)・魚類・小麦胚芽など
ビタミンの抗酸化作用を活性化して、細胞を酸化から守りガンを予防します。
・脂質
脂質はコレステロールの原料となるもので、コレステロールがガンにどう作用しているのかはハッキリわかっていませんが、調査や研究では、コレステロール値が低いほどガンの死亡率が高くなる事を発表しています。
人間の何でも食べる雑食性は、他の動物と大きな差があります。
しかし、何でも食べるからこそ、食べるもので病気にもなりますし、健康を維持する事もできます。
健康を維持できるよう、食べるものを理解するために、我々の知識を活用して下さいね♪