春の紫外線の量が多いのは今や常識?意外と知らない春の紫外線対策とは?

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我々がお世話になっている高齢者の女性の方々は、

暖かくなる今頃からは、日焼け止めをしっかり塗ってからじゃないと外出されません。

紫外線が強い季節と言えば「真夏」を思い浮かべますが、

紫外線が春から強くなる事は、今や常識になっているんですね。

しかし、真夏の紫外線対策と、春の紫外線対策では大きな違いがある事は、

あまり知られていません。

夏とは違う、春の紫外線対策とはどんなものでしょうか?

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紫外線とは?

太陽からの光は、ガンマ線から超短波までたくさんあり、目に見える可視光は、ほんの1部分です。

出展:森の奥深い小さな村の野原

可視光の波長の短い方のすぐ外に紫外線があります。

波長

光は、波でできていて、その波の長さを「波長」と言います。

波長は、短いほどエネルギーが強く、長いほどエネルギーが弱くなりますが、

波長が長いほど、身体の奥まで入ってきます。

紫外線の種類

紫外線は、波長の長い方から順に「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3つに分類されます。

出展:GOLSEN

この図で、波長が短い(左側)ほどエネルギーが強く、身体に与える影響は大きくなります。

そうなると、UV-Cが一番危険だといつ事になりますが、

UV-Cはオゾン層で吸収され、地表には届きませんので、我々には影響がありません。

我々に影響を及ぼすのは、UV-AとUV-Bの紫外線となります。

紫外線が身体に与える影響

UV-AとUV-Bは、波長の違いで到達する皮膚の深さが違いますので、それぞれ身体に与える影響が変わります。

UV-A

紫外線の中でも波長が長いので、オゾン層などの大気に影響を受けにくく、季節や日中の時間での変化は、あまり大きくありません。

波長が長い分、エネルギーは弱いですが、皮膚の奥まで到達してダメージを与え、肌の老化に繋がります。

身体への影響として

・皮膚のハリを保つために必要な「コラーゲン」や「エラスチン」を壊す。
・コラーゲンやエラスチンを作る線維芽細胞を弱らせる。
・活性酸素を発生させて、コラーゲンやエラスチンを酸化させる。

・メラニン色素を酸化させて褐色に変える。

UV-B

波長が短いので、オゾン層などの大気に影響を受けるので、

日差しの強い夏場や昼頃以外は弱くなる性質があります。

波長が短いので、エネルギーが強く(UV-Aの600-1000倍)皮膚に強い影響を与えます。

身体への影響として

・皮膚表面近くの細胞を傷つけ炎症を起こさせます。

・メラニン色素を増やす。

・皮膚のDNAに傷をつける。

という影響があります。

春はUV-A紫外線が強い?

UV-AはUV-Bより波長が長いため、オゾン層などの大気の影響を受けにくい特徴があり、地表に届く紫外線のうち95%がUV-Aになります。

季節によって太陽光の強さは変わりますが、UV-Aは地表に届く照射量が多い分、季節による変化は少なくなります。

出展:資生堂

グラフから、UV-Aの照射量は、春と夏を比較しても、あまり差が無い事がお分かりいただけるとか思います。

UV-Aは、UV-Bほど皮膚に深刻な影響を与えませんが、肌の老化に結び付く事は間違いありません。

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UV-A紫外線を防ぐには?

UV-Aは、波長が長いため、曇り空でも雲を突き抜けて地表に到達しますので、曇っていても照射量は変わりません。

また、薄いカーテンぐらいなら通過しますので、屋内だからといって安心できません。

窓越しに太陽のあたる部屋、車の中、曇り空の時も、

紫外線対策は必要となります。


出展:ウーマンウェルネス研究会

UV-A紫外線を防ぐには、

・UV-A紫外線を吸収する

・UV-A紫外線を反射する


という2つの方法があります。

この2つの方法は、夏の紫外線対策でも同じですが、春と夏では対策の内容が全く異なります。

UV-A紫外線を吸収する

紫外線を吸収する紫外線吸収剤は、紫外線を吸収して熱エネルギーに変換する事で、紫外線が皮膚に到達するのを防ぎます。

日焼け止めで吸収する

日焼け止めの表記に、SPFやPAとありますが、SPFはUV-Bを防ぐもので、PAがUV-Aを防ぐ効果があるという意味です。

夏場の紫外線対策はSPFを重視しますが、春の紫外線対策はPFを重視します。

PAの表記によって

・PA+(UV-A防止効果あり)
・PA++(UV-A防止効果かなりあり)
・PA+++(UV-A防止効果非常にあり)

と、+が増えるごとにUV-Aを吸収する効果が高くなりますので、なるべく+の多いものを選んだ方が良いです。

衣類で吸収する

夏はUV-Bが強いので衣類で防ぐ事も有効ですが、春はUV-Aが強く、UV-Aは波長が長いため、衣類も通過してしまいます。


日本では、UV-A防止だけに狙いを絞った生地はまだありません。


UVカットと銘打った薄手のポリエステルがありますが、これはUV-Bを吸収するもので、UV-Aは吸収してくれません。

生地の厚みや色で吸収できそうに思いますが、波長の長いUV-Aには効果が薄いです。

衣類を選ぶ場合は、UV-AとUV-Bの平均遮断率とはなりますが、

UPFの表記を確認して、UPF40~50+(紫外線95%以上カット)の素材を選ぶようにしましょう。


天然素材としては、ウールの紫外線吸収率が高く、ウール素材のほとんどがUPF値40+を示したという報告があります。


また、洋服だけでは透過率の高いUV-Aは防ぎきれませんので、日傘や帽子も使う事が大事です。

洗剤で吸収する

衣類同様、UV-AとUV-Bの平均になりますが、UPF40を確保できる

NSファーファ・ジャパンが発売している

「UV CUT LAUNDRY DETERGENT(ユーブイ カット ランドリー デタージェント)」

という洗剤があります。


出展:ezshopex.com

この洗剤には、紫外線を吸収する紫外線吸収剤(TFD)が含まれていますので、普通に洗濯機で洗うだけで、TFDが衣類に吸着し紫外線防止効果を持ちます。

この洗剤で洗えば洗うほど生地にTFDが浸透して、紫外線を遮断する効果が高くなり、洗う回数を重ねればUPF40と同等ほどになります。

UV-A紫外線を反射する

紫外線を反射させる事で、皮膚へ到達する前に紫外線をカットする方法です。

日焼け止めで反射する

紫外線を反射するためには「紫外線散乱剤」という物質が必要です。

日焼け止めに含まれる紫外線散乱剤の成分としては、一般的に

・酸化亜鉛
・酸化チタン

の2種類があります。


これらの成分は、光そのものを反射するためUV-BからUV-Aの幅広い波長の光に対応できます。


しかし、成分の含有量を増やすと肌に塗った時に白くなりますので、吸収剤と比較して紫外線としての防御効果は低くなります。

また、酸化亜鉛は、金属アレルギーの人には合わない場合もあります。

衣類で反射する

素材としては、キャンプ等で防寒に使われているアルミホイルのような素材がベストですが、普段着としては使えません。

チタン・セラミック・耐光性特殊カーボン等のUVカット効果のある原料が織り込まれた「ダクロン」という素材で作られた洋服が販売されています。

織は綾織(ツイル)であれば紫外線を通しにくく、さらに紫外線を多方向に跳ね返します。


出展:modalina.jp

色は黒っぽい色よりは、光を反射しやすいピンクや白っぽい色の方が良いようです。

春の紫外線の量が多いのは今や常識?意外と知らない春の紫外線対策とは? まとめ

まとめ

1 紫外線とは?
可視光の波長の短い方のすぐ外に紫外線があります。

2 紫外線の種類
紫外線は、波長によって長い方から順に「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3つに分類されます。
我々に影響を及ぼすのは、UV-AとUV-Bの紫外線となります。

3 紫外線が身体に与える影響
UV-AとUV-Bは、波長の違いで到達する皮膚の深さが違いますので、それぞれ身体に与える影響が変わります。

3.1 UV-A
紫外線の中でも波長が長いので、皮膚の奥まで到達してダメージを与え、肌の老化に繋がります。

3.2 UV-B
波長が短いので、エネルギーが強く(UV-Aの600-1000倍)皮膚に強い影響を与えます。

4 春はUV-A紫外線が強い?
UV-Aは照射量が多い分、季節による変化は少なくなります。

5 UV-A紫外線を防ぐには?
窓越しに太陽のあたる部屋、車の中、曇り空の時も紫外線対策は必要となります。
UV-A紫外線を防ぐには、

・UV-A紫外線を吸収する
・UV-A紫外線を反射する

という2つの方法があります。

5.1 UV-A紫外線を吸収する
紫外線を吸収して熱エネルギーに変換する事で、紫外線が皮膚に到達する事を防ぎます。

5.5 UV-A紫外線を反射する
反射させる事で、皮膚へ到達する前に紫外線をカットする方法です。

如何でしたでしょうか?

一般的に「UVカット」と謳っている物のほとんどがUV-B紫外線を対象にしています。

波長が長く透過率の高いUV-A紫外線は、ほとんどの衣類を通り抜けますので、

紫外線対策としてよく見る、アームカバーやネックカバーなどはあまり効果がありません。

UV-Aで肌の老化を進めたくなければ、PA++++の日焼け止めや、ダクロンの衣類で完全防備する事をオススメします♪

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