私の周りでも障害者の方々が、
障害で通勤ができなかったり、体を使う作業ができなかったりして、
仕事ができず、困っている方がたくさんいらっしゃいます。
そんな中、これからの超高齢化社会に向けて、逆に障害を武器にして、さらにスマホひとつで仕事ができるという新ビジネス、
高齢者向けカウンセリングサービス『回想フォン』とは?
出展:車いすカウンセラー
高齢者向けカウンセリングサービス『回想フォン』とは、
自らが※『脊髄性筋萎縮症』という難病を抱え、寝たきりながら、
脊髄の運動神経の病変で、体幹や四肢の筋力低下、筋萎縮が進行する病気。
『株式会社仙拓代』表取締役社長を務められ、講演エージェントサイト『Astart』や『日本ピアカウンセリングアカデミー』を運営され、
『東海市ふるさと大使』や大学教員、企業アドバイザーとして活躍されている佐藤仙務さんが発案し、
出展:サイボウズ式
愛知県東海市とコラボする事で生まれた新ビジネスです。
『回想フォン』は、テレビ電話を使って、
高齢者へ※回想法を用いたカウンセリングを行うサービスで、
1960年代にアメリカの精神科医、ロバート・バトラー氏が提唱した心理療法で、
昔の懐かしい写真・絵などを見たり、音楽を聴いたり、日用品に触れたりしながら、昔の経験や思い出を語り合うカウンセリング法です。
現在、認知症の方へのアプロ―チとして注目されています。
実際の仕事内容としては、
障害者が自宅から、スマホやパソコンのテレビ電話を使って、
高齢者に思い出話を語ってもらう(回想法)会話をして、カウンセリングを行う。
というものですので、外出が難しい障害者の方も、自宅で仕事をする事ができます。
この高齢者向けカウンセリングサービスという仕事は、
孤独で寂しい思いをしている高齢者の話し相手になる事で、高齢者の心を癒すのはもちろんですが、
回想法を用いて会話をする事で、認知症を予防する効果が期待できます。
また、障害者として「障害を持つ人の苦しみがわかる」という強味を武器にして、
高齢で体や心が弱くなってしまって辛い思いをしている
「高齢者の心を理解し寄り添う事ができる」
という、人の役に立てる『やり甲斐』も持てる仕事です。
この高齢者向けカウンセリングサービス『回想フォン』は、まだ試験段階のサービスですが、
テレビ東京「ガイアの夜明け」や日本テレビ「真相報道バンキシャ!」でも特集を組まれ、
いま注目を浴びている仕事です。
障害者がカウンセリングサービスを仕事として始めるには?
出展:lookpeer.com
現在、『回想フォン』のサービスは、まだ試験段階ですので、
数人のモニターが活動しているだけで、一般の募集はされていませんが、
このサービスが成功して普及すれば、いずれ一般募集も始まります。
将来的に、回想フォンを仕事とするためには、
『ピアカウンセラー』
という資格が必要となりますが、
このピアカウンセラーの資格を取れば、
現時点でも、障害者や子育て中の方々を対象にピアカウンセラーとして仕事をする事ができます。
『ピアカウンセラー』の資格は、
一般社団法人日本ピアカウンセリングアカデミー(JPA)の
「オンラインピアカウンセラー養成講座」
を受ける事で取得できます。
参加対象者は、
- 重度身体障がいをはじめとする障がいを持つ方、またはそのご家族の方
(重度・軽度・障がいの種別は問いませんが、在宅での業務に限定される方を優先します)- 言葉による双方向コミュニケーションが可能な方
(聞き取り、発話が可能であること)- インターネットによるビデオチャット環境をお持ちの方
(アプリ「zoom」が稼働する環境であること)引用:一般社団法人日本ピアカウンセリングアカデミー
となっており、障害者やそのご家族限定の資格になっています。
資格取得の講義は全10回の短期集中型で、インターネットを使ったオンラインで行われますので、
長期的な時間が取れない方や、外出が難しい方には嬉しい内容です。
※↑ タップ(クリック)すると再生されます。
全コースを受講して修了認定を受けた方は、
ピアカウンセラーとして、ピアカウンセラーマッチングサイト『るくぴあ』へ登録する事ができ、
この『るくぴあ』で、ピアカウンセラーとしての仕事の依頼を受ける事ができるようになります。
まとめ
1 高齢者向けカウンセリングサービス『回想フォン』とは?
佐藤仙務さんが発案し、愛知県東海市とコラボする事で生まれた新ビジネスで、高齢者へテレビ電話を使って回想法を用いたカウンセリングを行うサービスです。
2 障害者がカウンセリングサービスを仕事として始めるには?
現在、『回想フォン』のサービスは、まだ試験段階ですので、数人のモニターが活動しているだけで、一般の募集はされていませんが、回想フォンの仕事に必要なピアカウンセラーという資格を取れば、現時点でも障害者や子育て中の方々を対象に、ピアカウンセラーとして仕事をする事ができます。
障害で苦しんできた方々の経験を活かして、障害を武器にでき、
自宅でスマートフォンひとつあれば仕事ができる、
高齢者向けカウンセリングサービス『回想フォン』は、
試験段階とはいえ、様々なメディアで取り上げられるほど注目の集まっているサービスです。
現在は、東海市の中でしか行われていないサービスですが、
このサービスが普及して全国に広まれば、通勤や仕事内容で困っていた障害者の助けになるはずですし、
孤独で寂しい思いをしている高齢者の方々のためにもなります。
この仕事につきたい方は、今からピアカウンセラーの資格を取得して、
実際にピアカウンセラーとして活動する事で経験を積み、
将来普及した時に、すぐ活躍できるように準備されておく事をオススメします。