人食いバクテリアの感染者が過去最多に!こんな人は要注意!

スポンサーリンク
人食いバクテリア

人食いバクテリアの感染による患者が

1999年以降、先月26日までに493人にのぼり過去最多になったと、

国立感染症研究所が発表しました。


人食いバクテリアとは?

人喰いバクテリアから身を守る事はできるのでしょうか?

私がこの理学療法士になりたての頃、

医学専門誌で人食いバクテリアの存在を知りましたが、

「へーっ、そんな恐ろしい感染症があるんだ・・・」

と思ったぐらいで、全く身近な感覚は無かったです。

私は長年、医療の世界でメシを食べさせていただいていますが、

まだ人食いバクテリアに感染した患者さんを実際に見た事がありません。

医学業界誌でちょこちょこ患者数が増えているのは確認していましたが、

まさか、ここまで患者さんが増えてきたのには驚いています。

皆さんも人食いバクテリアの名前ぐらいは耳にした事があるでしょうが、

珍しい病気とはいえ、

「明日は我が身」

かもしれませんので、

人食いバクテリアを事を知っておいて下さい。

スポンサーリンク

人食いバクテリアとは?

人食いバクテリアとは、

筋肉の組織を液状化させる“壊死性筋膜炎”を引き起こす細菌の事です。

この壊死性筋膜炎を引き起こす細菌は数種類あるのですが、

“人食いバクテリア”と呼ばれる細菌は主に

“A群溶血性レンサ球菌”

という細菌で、診断名としては、

“劇症型溶血性レンサ球菌感染症”

という名前で扱われる“感染症”です。

人食いバクテリアと呼ばれる所以は、

感染したところから細胞が壊死していき、

細菌が細胞を食べているように見えるため、

人食いバクテリアと呼ばれるようになったようです。

これは、日本だけではなく、

アフリカ・インドネシア・アメリカなど海外でも

感染者が増えているようです。

 実は、この溶血性レンサ球菌は珍しい菌ではなく

病院などでは、溶血性レンサ球菌を”溶連菌”略して呼ぶほど

一般的な細菌です。

普通に人の皮膚や喉などによく居る細菌で、

子供や高齢者などでは、溶血性レンサ球菌が原因で熱が出て

風邪と間違われる事が多いです。

私が担当していた障害児や高齢者でも、

溶連菌で熱発したケースが何度かありました。

症状悪化は異常に早い!

症状としては、突然、手足痛み、腫れ、発熱、血圧低下などの症状が現れます。

初期症状としては、

感染した部分(足に多い)が赤くなって腫れてきて熱が出ます。

まだ、この段階ではまだそんな大変な病気とは思いもせず

「すぐ直るだろう!」

と、思っていると・・・

赤く腫れあがった部分がものすごい早さで広がり、

だんだん色が紫色になってきて、

熱もどんどん上がってくる頃に

「これはマズイ・・・」

となり、病院受診するケースが多いようです。

人食いバクテリアの感染症は、

症状が出てからの進行が異常に早く、

十数時間以内には組織の壊死・腎不全・呼吸障害・血液の凝固・多臓器の不全を

引き起こします。

いったいどんな状態になるのか?

気になる方は”人喰いバクテリア”で画像検索すると

たくさんの画像が出てきますが、

見るに耐えられない状態ですので、オススメしません。

この後、1~3日でショック状態から死に至るケースもあり、

致死率は30%にものぼります。

運良く命に関わらなかったとしても、

壊死した部分は治療として切り落とす必要がある事もあります。

仮に、脹脛(ふくらはぎ)まで壊死していたら、

膝の下から全て切断する必要も出てきます。

原因ははっきり分かっていない?

・最初に感染したと思われる場所として、プールやシャワー室など不特定多数の人間が出入りする場所が多い。

・最初に症状が出る身体の部位は足が最も多い。

という事例から、

不衛生な場所で傷口などからA群溶血性レンサ球菌に感染して、

壊死性筋膜炎を引き起こすと考えられています。

しかし、元々、普通に体によく居る菌ですし・・・

傷が無くても感染したケースもあるようですし・・・

免疫力が落ちていなくても発症するようですし・・・

傷口などから体内に入るのか?

体内の菌が何かの原因で異常繁殖するのか?

ハッキリした原因はまだ分かっていません。

人から人に感染するの?

この溶連菌は人から人へ感染する事は無いと言われています。

というより、誰でも皮膚などに持っている菌ですので、

感染するかどうか?よりも、発症するかどうか?が問題です。

どうやって予防すればいいの?

なぜ発症するのかがハッキリわかっていない現状で、

確実な予防策はありません。

ただ、細菌の感染が原因となる病気ですから、

細菌を繁殖させないための注意点には気を付けておいた方が良いでしょう。

細菌を繁殖させないための注意点

人食いバクテリアに感染しやすい状態は、

病気で免疫力が落ちている

・糖尿病・肝硬変・腎臓病・がんなどの免疫力が落ちる病気がある方

・免疫抑制薬(ネオーラル・ブレディニン・エンドキサン・アザニンなど)を服薬している方

・アルコールの摂取量が多い方

・ウイルス感染症(インフルエンザ・肺炎・感染性胃腸炎・感染性皮膚炎など)にかかっている方

・妊娠中及び出産直後の方

以上の方は免疫力が落ちていて、

細菌やウイルスが繁殖しやすい状態ですので、注意した方が良いです。

身体のどこかに傷がある

・不衛生な場所に行かないようにする

・傷口が汚れたらすぐに消毒する

・不特定多数の人と肌が触れる場所(プールや公衆浴場など)には行かない

身体に傷がある方は以上の点に注意して、

傷口から細菌が入らないように気を付けましょう。

治療方法はあるの?

発症した場合の治療法としては、

・抗生物質の投与(抗生物質で細菌を死滅させる)

・傷口を酸素にさらす(溶連菌が嫌気性であるため)

・壊死した部分を切除・切断(細菌の感染を切り離す)

という3つの治療を病院で受けますが、

感染のスピードが速いため、

初期段階で治療しないと大変な事になります。

人食いバクテリアの感染者が過去最多に!こんな人は要注意! まとめ 

まとめ

1 人食いバクテリアとは?
筋肉の組織を液状化させる“壊死性筋膜炎”を引き起こす細菌の事。
A群溶血性レンサ球菌に感染して発症する事が多い。

2 症状悪化は異常に早い!
症状が出てからの進行が異常に早く、十数時間以内には組織の壊死・腎不全・呼吸障害・血液の凝固・多臓器の不全を引き起こす。

3 原因ははっきり分かっていない?
不衛生な場所で傷口などからA群溶血性レンサ球菌に感染して、壊死性筋膜炎を引き起こすと考えられているが、ハッキリした原因はまだ分かっていない。

4 人から人に感染するの?
誰でも皮膚などに持っている菌なので、感染するかどうか?よりも、発症するかどうか?が問題。

5 どうやって予防すればいいの?
なぜ発症するのかがハッキリわかっていない現状で、確実な予防策は無いが、細菌を繁殖させないための注意点はある。

6 細菌を繁殖させないための注意点
・病気で免疫力が落ちている
・身体のどこかに傷がある
この状態がある方は注意が必要。

7 治療方法はあるの?
・抗生物質の投与(抗生物質で細菌を死滅させる)
・傷口を酸素にさらす(溶連菌が嫌気性であるため)
・壊死した部分を切除・切断(細菌の感染を切り離す)
という治療を病院で受けるが、感染のスピードが速いため、初期段階で治療しないと大変な事になる。

人食いバクテリアの恐ろしさがわかっていただけたでしょうか?

発症の原因がわかっていないのが、さらに恐ろしさを増長させますね。

原因や予防法がわかっていなくても、できる予防はしておきましょう。

人食いバクテリアに限りませんが、ある日突然大きな病気をして

人生が大きく変わってしまった人をたくさん見てきました。

皆さんも健康には十分気を付けて下さい♪

関連記事



スポンサーリンク

フォローする