母の日には、お母様に贈り物をされていますか?
私が出入りしている施設でも、母の日になるとプレゼントを持ってご家族が面会に来られます。
ただ、高齢者施設という、ご自宅とは違う特殊な場所ですので、
ご本人が喜ばれるものも変わりますし、
プレゼントされた物が、施設や他の利用者さんを困らせる事になる場合もあります。
今回は、ネットの情報として、ご高齢の女性が喜ぶプレゼントをピックアップして、
それを参考に、高齢者施設に入所されているお母様が喜ばれるプレゼントをご紹介したいと思います。
目次
高齢者の女性が喜ぶプレゼントは?
欲しいものをランキングしているGランキングの調査で、70代・80代の女性がお誕生日に贈られて嬉しいものは、
・バッグ
・財布
・帽子
・靴
・装飾品
・スイーツ
・緑茶
・お鍋
・お花
・足・脚を温めるもの
が、挙げられています。
それぞれ贈られて嬉しい感想としては、
バッグ
・病院やちょっとした買い物の時に利用したい。
・ちよっと出かけるのに重宝できる。
・ちょっとのお出かけに気軽に持っていけそう。
財布
・上品な感じがするお財布がいい。
・使用中のお財布が壊れているので、そろそろ新しい物を購入しなくては…と思っていました。
・春に財布を新調するといいと聞きます。
・新しい財布で新たな気分で買い物したい。
・財布は毎年変えた方がいいらしい。
帽子
・毎日のウオーキングに、日焼け止め、をたっぷり塗って、歩いています。
・おしゃれな帽子がほしいと思っていた。
・これからの季節、日焼け・しみ防止に役立ちそう。
靴
・あちこちお散歩。季節を感じると共にダイエットで、一石二鳥!?
・歩く事は健康にも大切。
・散歩や買い物に行くのに足が疲れにくく軽やかに動きたい。
・足楽な靴を探していました。
装飾品
・綺麗で、ドレスにもスーツにも合わせやすいネックレス。
・シンプルで綺麗。高級感がある。
・ネックレスチェーンのプレゼントはうれしいと思います。
・シンプルなアクセサリーはカジュアル、きちんとした場でも使える。
・身につけるなら本物のアクセサリーにしたい。
スイーツ
・やっぱりおいしいスイーツは一番うれしい!
・甘く美味しいものを食べると幸せな気分になる。
・冷蔵庫にストックしていつでも食べたい。
緑茶
・みんなで一緒に他の楽しく過ごせそう。
・たまには、夫婦でゆったりとした時間を過ごしたい。
お鍋
・自分では買わないけど、プレゼントなら欲しい(笑)
・楽しく料理ができそう。
・子供や孫たちに料理をふるまいたい気持ちが沸く。
・お料理がもっとおいしく作れそう。
お花
・お花は見ているだけで癒やされるし、華やかになります。
・花のある暮らしで少しでも幸せを感じたい。
・お花が好きで、チュウリップや菊、水仙等を育てています。
・優しい花色と香りに心も華やぎ若い頃に、、
・我が家では月に2~3回お花を買って花瓶に入れて観賞しています。
・花は心を癒される、自分ではもったいなく買えないのでプレゼントしてほしい。
・お花はだれでも嫌いな方はいない。
足・脚を温めるもの
・冷え症で、いつも足が氷のようです。
・住んでいるところがとても寒い地方なので足元の冷えは悩みです。
・高齢になると兎に角足元が冷える。足元が冷えるとすぐ風邪を引きしもやけなどになる。
・暖房をつけていても、足元だけ冷えていることが多い。
引用:感想は全てGランキングより抜粋
などが挙がっています。
施設側が困るプレゼントは?
基本的に施設は、
・ご本人の体調管理に害を及ぼすもの
・事故につながる危険なもの
・他の利用者さんのご迷惑になるもの
・施設の責任を問われるもの
などの差し入れを嫌います。
上記の高齢者の女性の方が欲しいプレゼントのうち、施設側が困るものは、
・装飾品
・スイーツ
・鍋
の3つです。
この3つがなぜ施設側を困らせるかと言いますと、
装飾品
装飾品は、盗難の恐れがあるので困ります。
認知症などを持つ他の利用者さんが居らっしゃれば、その方に悪気が無くても「欲しい」という衝動を起こさせる原因になります。
高価そうな装飾品が紛失した場合、施設側が責任を取る事となり、弁償はもちろん、スタッフも含めて犯人捜しをしなければいけなくなるので、好まれません。
また、高価そうな装飾品を持っていると、他の利用者さんの「妬み」に繋がる事もあり、ご本人が辛い思いをする事も珍しくありません。
スイーツ
食べ物のプレゼントは、基本的に栄養管理ができなくなる事や、
ベッドで寝たまま食べて、ノドに詰まらせる事故の元になるので、
施設側は喜びません。
更に、スイーツは賞味期限が短く、痛むまでに食べなければいけません。
施設では、食事以外にもおやつが出され、施設にいらっしゃる高齢者の方はあまり間食をされませんので、結局は賞味期限を過ぎてしまいスイーツが痛んでしまいます。
ご高齢になると、嗅覚も味覚も低下してしまいますので、痛んでいるのを気付かない可能性が高くなります。
痛んでいるのを知らずにスイーツを食べてしまって、体調を壊されれば施設側の責任になってしまいますし、もし他の利用者さんにおすそ分けでもして、他の利用者さんの健康も害してしまったら大変な事になりますので、施設側は好みません。
お鍋
利用者さんご本人が自炊するような施設を別にして、そもそも施設ではお鍋は使いません。
お鍋のような重いものがお部屋にあると、ケガをする原因になる可能性がありますので、施設側は困ります。
と、いう事になります。
これらを利用者さんにプレゼントしても、施設側から断られる事になりますのでご注意下さい。
施設も、利用者さんも、喜ぶプレゼントとは?
施設に入所していると、施設側の制限もある事がおわかりいただけたかと思います。
上記に挙げた、高齢の女性が喜ぶプレゼントから、施設側が困るプレゼントを除いた
・バッグ
・財布
・帽子
・靴
・緑茶
・お花
・足を温めるもの
を、施設生活の中でも役に立って喜ばれるものでご紹介します。
バッグ
施設生活では、バッグを使う場面はあまりありませんし、高価なものや派手なものは、他の利用者さんからの妬みの元になりかねません。
ですので、バッグをプレゼントされた利用者さんは、お部屋に飾っていらっしゃるケースがほとんどです。
バッグを一番使う場面は、入浴の時の着替えを運ぶ場面です。
もし、バッグをプレゼントされるのであれば、濡れた洗濯物を入れても良いような防水性・撥水性・速乾性の高い素材で、
着替えが入る大きめなスパバッグが良いと思います。
出展:スイートプロモーション
財布
施設生活では、基本的にお金が必要ありませんので、財布もあまり使われません。
ただ、いくらかの現金を持っていないと不安だとおっしゃる利用者さんは多くいらっしゃいますので、
財布に現金を入れてタンスなどにしまっていらっしゃる方が多いです。
高齢者になると、視力も落ちますし、白内障など目の病気にかかるリスクも高くなります。
また、物忘れも出やすくなりますので、どこにしまったのか分からなくなり、施設スタッフも巻き込んで家探しする場面も珍しくありません。
もし、財布をプレゼントされるのであれば、使いやすいものより、目立って探しやすい物の方が良いと思います。
目立つデザインであれば、ご本人もスタッフも財布の特徴を憶えやすく、探さなければいけなくなった時にも見付けやすくなります。
出展:全国商工会連合会
帽子
帽子は、夏場など日差しが強い時、外出する際に必要なものですのでプレゼントとしては最適だと思います。
ただし、あまり派手なデザインだと、ご本人も恥ずかしくなり、被りたくなくなりますので、できるだけオーソドックスなデザインが良いと思います。
更に、帽子を使うのは日差しが強い時が多いですので、通気性の良い素材が好ましいと思います。
出展:日々はっぴーに
靴
施設で使う靴は、デザインを重視するよりも、脱ぎやすく履きやすいものが、ご本人も好まれます。
福祉用具が売っているお店に置いてある、マジックテープで止める介護用の「ベルクロタイプ」が良いです。
最近では、介護用の靴もデザインや色も豊富にありますので、ネットでカタログを請求して、ご本人に選んでもらうパターンも多くなっていますね。
緑茶
高齢の方はお茶に拘られる方も多いですし、緑茶は毎食・おやつの時も飲まれますので、良いお茶をプレゼントされるのも喜ばれると思います。
お茶を個別に出してくれるかどうかは、施設の規則にもよりますので、施設側に確認をとってからプレゼントされた方が良いと思います。
出展:沼津のヤマモリ製茶
お花
女性は、いくつになってもお花が大好きですので、お花をプレゼントされれば間違いなく喜ばれると思います。
ただし、お部屋に飾ってあるお花の水を変えるなどのお世話を、スタッフがしてくれるかどうかは微妙なところです。
私が関わった施設の事故では、
スタッフがお花の水を変えてくれない事が気になって、自分で水を変えようとして転倒されたケースもありますので、
水を変えたりする必要のない「プリザーブドフラワー」などをオススメします。
足・脚を温めるもの
「足や脚が冷えて辛い・眠れない」と訴えられる女性の高齢者は非常に多いです。
これは、冬場に限らず、エアコンで冷える夏場でも訴えが多いです。
足・脚を温めると言っても、ホッカイロや湯たんぽのような熱を発するものは低温火傷になる可能性がありますので危険です。
レッグウォーマーなど、熱を発生させないものの方が安全でオススメです。
出展:パジャマ屋
母の日のプレゼント 高齢者施設に入っているお母さんが喜ぶのは何? まとめ
1 高齢者の女性が喜ぶプレゼントは?
欲しいものをランキングしているGランキングの調査で、70代・80代の女性がお誕生日に贈られて嬉しいものは、
・バッグ・財布・帽子・靴・装飾品・スイーツ・緑茶・お鍋・お花
・足・脚を温めるもの
が、挙げられています。
2 施設側が困るプレゼントは?
基本的に施設は、
・ご本人の体調管理に害を及ぼすもの
・事故につながる危険なもの
・他の利用者さんのご迷惑になるもの
・施設の責任を問われるもの
などの差し入れを嫌います。
上記の高齢者の女性の方が欲しいプレゼントのうち、施設側が困るものは、
・装飾品・スイーツ・鍋
の3つです。
3 施設も、利用者さんも、喜ぶプレゼントとは?
上記に挙げた、高齢の女性が喜ぶプレゼントから、施設側が困るプレゼントを除いた
・バッグ・財布・帽子・靴・緑茶・お花・足を温めるもの
を、施設生活の中でも役に立って喜ばれるものでご紹介します。
父の日の記事でもご説明しましたが、
ご自宅で生活していらっしゃる高齢者の方と違い、施設に入所されている環境は特殊なものです。
ご本人の体調管理に害を及ぼすもの、事故につながる危険なもの、
他の利用者さんのご迷惑になるもの、施設の責任を問われるもの
が差し入れられ、トラブルになっている場面を何度もみてきました。
トラブルになっても、施設側は仕事ですので、仕方ありませんが、
かわいそうなのは、大事なご家族がせっかく差し入れしてくれたもので問題になり、悲しんでいる利用者さんご本人です。
楽しみの少ない施設生活の中で、母の日のプレゼントは本当に楽しみにしていらっしゃいます。
施設という特殊な環境を理解して、ご本人が本当に喜ばれるプレゼントをしてあげて下さい♪