自家用車を福祉車両に改造できる!カーアダプテーションってご存知ですか?

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暖かくなると、ドライブに出かけたくなりませんか?

私がお世話になっている高齢者や障害者の方々も、ドライブが好きな方が多いですね。

ただ、高齢者や障害者の方々が、普通の自家用車に乗るには大変な事がたくさんあります。

そんな大変な事を解消するために、自家用車を福祉車両に改造するのは必須です。

福祉車両とは、どんなものでしょう?

自家用車を福祉車両に、改造できるのでしょうか?

カーアダプテーションとは何でしょう?

改造に助成金は出るのでしょうか?

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福祉車両とは?

福祉車両とは、障害を持った方のために、特殊な装置を取り付けた自動車です。

一般的には、デイサービスの送迎者や介護タクシーなどを思い浮かべると思いますが、


出展:浦安市社会福祉協議会

高齢者や障害者だけでなく、子供達を送迎するような車も福祉車両です。


出展:全国社会福祉協議会

高齢者など、身体が弱っている方々のために設計してあるという広い意味では、ノンステップバスなども福祉車両に入ります。

出展:BUS LINE UP – FC2

また、高齢者や障害者を乗せる車だけが福祉車両ではなく、

自分で運転するために、補助装置が付いている車も福祉車両になります。


出展:熊谷特別支援学校

カーアダプテーションとは?

カーアダプテーションを日本語に訳すと、

カー(Car):車
アダプテーション(Adaptation):適応

となり、「車を個人々に適応させる」という意味になります。


出展:officeshimizu.jp

福祉車両として販売しているメーカーは

トヨタ・日産・本田・マツダ・三菱などの国内メーカーだけで、

海外のメーカーには「福祉車両」というジャンル自体がありません。

これは、海外のメーカーが福祉車両に興味が無いという意味ではなく、

海外では、メーカーと福祉車両へ改造する会社が綿密に連携を取り、

高齢者や障害者、ご家族など周辺の人達も含めて、

個人々の希望に沿った手厚いサービスを展開しています。


出展:カーセンサーnet

対して日本では、一般人はもちろん、障害者の方々やそのご家族、メーカーの営業マンでさえ、

「どうやって自分の希望に合った福祉車両を手に入れれば良いのか?」


も、知らないのが現状です。

そういった意味では、日本はカーアダプテーションの分野で海外に大きく後れを取っていると言えます。

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自家用車を福祉車両として改造できる?

一般的に、自家用車を福祉車両に改造するには、車の大きさや強度などの制限はありますが、

部品を取り付け、改造する事で福祉車両に改造できる部分はいろいろあります。

自操式(運転補助装置付車)

身体が不自由な方が自分で運転するための装置を取り付けて改造したものです。

手動運転装置

両脚が不自由な方が、アクセルやブレーキ操作を手で行える装置です。

足動装置付車

両手が不自由な方が、足だけでハンドル・ウインカーレバー・シフトレバーを操作できる装置です。


出展:HONDA-CONNECT

左アクセル

普通の車のアクセルは右側にあるので、片麻痺やケガなどで右脚が不自由な方はアクセル操作ができません。

右脚が不自由な方がアクセル操作を行えるように、左側にアクセルを取り付けます。


出展:Honda

旋回グリップ

ハンドル操作が両手で上手くできない方が、片手でハンドルを回しやすくする装置です。

旋回装置

ハンドルを握れない方が、ハンドル操作をしやすいように取り付ける装置です。

左ウィンカーレバー

国産車のウインカーレバーは右側ですので、右手が不自由な方が、左手でウインカーを操作できるようにする装置です。


出展:ニッシン自動車工業

ペダル誤操作防止プレート

脚が痙攣して、アクセルを踏み込んだままになる危険性がある方の踏み込み防止や、

脚の自由がきかない方が、アクセル・ブレーキペダルの下に足が入り込まないようにする装置です。


出展:ニッシン自動車工業

手押しパーキングブレーキレバー

脚が不自由な方が、足ふみ式のパーキングブレーキを手で操作できるようにする装置です。


出展:福祉事業部TOP – ヤツヅカ

介護式

助手席や後部座席への乗り降りが大変な方や、車椅子が楽に乗り降りできるように取り付ける装置です。

回転式・スライド式シート

助手席が回転・スライドする事で、脚の不自由な方が楽に乗り降りできるようにする装置です。

昇降シート

助手席や後部座席が電動で回転し、シートが車の外側まで出て来て、乗り降りしやすくする装置です。

車いす移動車

車椅子のまま車に乗り込める装置です。

乗り込む方法として、スロープ式とリフト式があり、それぞれ手動式と電動式があります。

これらの装置は全て、普通の自家用車への取り付け・改造が可能で、

カーアダプテーションとして、改造を請け負ってくれる会社が各地にあります。

自家用車を福祉車両に改造する時の助成金

自家用車を福祉車両に改造する時には、自治体から改造費の一部を助成金として出してもらえます。

助成される内容や金額は、各地域の自治体で変わりますので、今回は東京都目黒区を例に挙げて説明致します。

自動車改造費の助成

対象者

・18歳以上の身体障害者手帳を持っている方
・上肢、下肢、体幹の機能障害が1級から3級を持っている方
・通勤、通学、通所のために自ら運転する必要のある方
・前年の所得が特別障害者手当にかかる所得制限限度額内の方

目黒区区役所WEBページ 「障害者のその他の交通に関する助成など」から引用

※特別障害者手当にかかる所得制限限度額

扶養人数 受給対象者本人の
所得限度額
配偶者または扶養義務者の
所得限度額
0人 3,604,000円 6,287,000円
1人 3,984,000円 6,536,000円
2人 4,364,000円 6,749,000円
3人 4,744,000円 6,962,000円
4人 5,124,000円 7,175,000円

目黒区区役所WEBページ 「特別障害者手当」から引用

となります。

助成額

一台:143,900円まで

※目黒区「障害者のその他の交通に関する助成など」から引用

申請

・身体障害者用自動車改造費助成金交付申請書
・改造箇所及び所要経費がわかる見積書(業者が作成したもの)
・運転免許証(改造が必要であるとわかる運転条件が記載されたもの)の写し

以上の書類を揃えて、障害福祉課身体障害者相談係へ申請して下さい。

※目黒区「障害者のその他の交通に関する助成など」から引用

これらの条件に合う方が申請すれば、福祉車両への改造費の助成金が受けられます。

ただし、小規模な改造であれば、助成金の金額でも収まりますが、

電動のリフトを付けるなど大規模な改造の場合は、100万円を超える事も普通で、

助成金の金額だけでは賄いきれないのが現実です。

自家用車を福祉車両に改造できる!カーアダプテーションってご存知ですか? まとめ

まとめ

1 福祉車両とは?
福祉車両とは、障害を持った方のために、特殊な装置を取り付けた自動車です。

2 カーアダプテーションとは?
カーアダプテーションを日本語に訳すと、「車を個人々に適応させる」という意味になります。

3 自家用車を福祉車両として改造できる?
部品を取り付け、改造する事で福祉車両に改造できる部分はいろいろあり、カーアダプテーションとして、改造を請け負ってくれる会社が各地にあります。

3.1 自操式(運転補助装置付車)
身体が不自由な方が自分で運転するための装置を取り付けて改造したもので,
・手動運転装置
・足動装置付車
・左アクセル
・旋回グリップ
・旋回装置
・左ウィンカー
・ペダル誤操作防止プレート
・手押しパーキングブレーキレバー
などがあります。

3.2 介護式
助手席や後部座席への乗り降りが大変な方や、車椅子が楽に乗り降りできるように取り付ける装置で、
・回転式・スライド式シート
・昇降シート
・車いす移動車
などがあります。

4 自家用車を福祉車両に改造する時の助成金
自家用車を福祉車両に改造する時には、自治体から改造費の一部を助成金として出してもらえますが、助成金の金額だけでは賄いきれないのが現実です。

メーカーや中古車販売などの業者は、自家用車を福祉車両に改造する情報を持っていません。

もし、改造したいと思った時には、区役所などで申請する際に、改造してくれる業者を紹介してもらうと良いです。

業者に改造してもらう際には、

・何に困っているか?
・いつも誰が介助しているのか?
・どんな時に使うのか?
・どんな場所で使うのか?

などの情報を業者に伝えて、遠慮せず希望を伝える事が大事です!

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