寒い冬が過ぎ、暖かくなってくるとついつい気が緩む高齢者の方々も多いのですが、
実は、春こそ高齢者にとって病気の出やすい季節なんです。
では、高齢者にとって春に出やすい病気とはどんな病気でしょう?
対策はできないのでしょうか?
目次
春に出やすい病気
一般的に、春に出やすい病気として、以下のものが挙げられます。
・うつ病
・肌荒れ
・自律神経失調症
これらの病気が出る原因は、寒暖差や湿度など春の環境の変化によるもので、
・ストレス
・紫外線
・自律神経
などの問題が挙げられます。
では、この問題で分類して、原因を説明していきます。
アレルギー
花粉症
春は、スギ・ヒノキ・ブタクサ・ヨモギ・イネなどの植物が花粉を飛ばす時期で、これらの花粉が鼻や目の粘膜に付着して。アレルギー症状が出るのが「花粉症」です。
症状として、
・鼻水
・鼻づまり
・くしゃみ
・涙目
・目の充血
・目のかゆみ
などが出ます。
ストレス
うつ病
春は、生活環境の変化で精神的なストレスを受ける事が多くなります。
ストレスは、ホルモンや神経伝達物質の分泌を低下させて、
・心の不安、緊張
・憂鬱や意欲の低下
を招き、
これが続くとうつ病につながります。
うつ病の症状として、
・気持ちの落ち込み
・理由の無い不安感
・焦る気持ち
・何にも興味を持てない
・喜びを感じられない
・意欲が沸かない
・自分を責める
など心の問題や、
・眠れない
・何となくだるい
・すぐに疲れる
・食欲が無くなる
・頭痛
・吐き気
・肩こり
・腰痛
・口の渇き
・便秘
・下痢
・体重が減る
・体の痛み・しびれ
・生理不順
などの身体の問題など、様々な症状が出ます。
紫外線
肌荒れ
春になると、日差しも強くなり、紫外線も強くなります。
紫外線には、
・UV-B紫外線
夏に強くなり、肌の奥までは届きませんが、エネルギーが強いため、肌を赤く炎症させたり、肌を黒くします。
・UV-A紫外線
春に強くなり、エネルギーは弱いですが、肌の奥まで届くので、シワ・シミ・たるみを作ります。
春には、UV-A紫外線が強くなるので、シワ・シミ・たるみができやすくなりますが、UV-B紫外線は弱いため刺激が少なく、気付かないうちに紫外線を浴びているという特徴もあります。
自律神経
自律神経失調症
自律神経失調症とは自律神経の乱れが原因で、
・頭痛
・めまい
・のぼせ
・血圧の変動
・息切れ
・息苦しさ
・吐き気
・便秘
・下痢
・手足の痛み・しびれ
・生理不順
症状としては、以上が挙げられます。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあり、この2つが状況に応じてそれぞれ働いてくれているからこそ、体調を安定させることができています。
寒暖差の多い春には、この自律神経の働きが乱れて、これらの症状が現れます。
加齢による体と心(脳)の変化
高齢者は、加齢に伴って体も心(脳)も様々な機能が衰えます。
衰える体と心(脳)の機能として、
体の機能として
・免疫力
・皮膚
・自律神経
・消化器
・泌尿器
・呼吸器
・心臓
・血管
・筋肉
心(脳)の機能として
・記憶力
・判断力
・柔軟性
などが挙げられます。
春に多い高齢者の病気
以上の「春に出やすい病気」と、「加齢による体と心(脳)の変化」から、春に多い高齢者の病気で、重なるポイントは、
春に多い高齢者の病気のポイント
・免疫力
・ストレス
・皮膚
・自律神経
の4つとなります。
高齢になると体も心も、あらゆる機能が低下しますので、春の環境の変化によって現れるこれらの病気は、若い人以上に体や心に大きな影響を及ぼします。
春に多い高齢者の病気を防ぐには?
では、この4つのポイントの解説と、病気の解決策を説明していきます。
免疫力
高齢者になると体を守る機能として、免疫力が低下します。
花粉症はアレルギーという免疫力の過剰反応ですので、高齢者の場合は逆に症状が出にくくなります。
解決策
ストレス
春は、ご家族の転勤・就職や進学などにより生活環境が変わる事で、高齢者ご本人に強いストレスを与える事があります。
高齢者は、加齢により精神の柔軟性も低下しますし、記憶力や判断力も低下し、環境の変化に弱くなりますので、尚更ストレスを受け易くなります。
解決策
引っ越しなどで大きく環境が変わった場合は地域の高齢者のイベントなどに積極的に参加して新しい環境に慣れるように努力して下さい。
住む場所は変わらず、家族編成などが変わった場合も、気を紛らわせるために、イベントなどの社会参加は重要です。
ご家族や周りの方々も、高齢になると環境の変化に柔軟性が低くなっている事を理解して、ご本人が少しでも新しい環境に慣れるようにご協力する事も大事です。
皮膚
高齢者になると、皮膚の脂分などが減り、弾力性も低下し薄くなります。
また、皮膚の下の血管も少なくなるため、皮膚を守るための栄養も届きにくくなります。
更に、神経も鈍くなるため、紫外線から皮膚を守る力が落ちてしまいます。
そこにUV-A紫外線のような、肌の深いところまで届く有害な紫外線が当たれば、若い方より悪い影響がおきやすくなります。
紫外線の影響により、黒い色素が沈着してしまったものが「老人斑」と呼ばれるものです。
その他、肌のシワやたるみも悪化させてしまいます。
解決策
紫外線対策として、長袖の衣服だけではUV-Aは防ぎきれませんので、帽子や日傘で日光を避けるようにしましょう。
ただし、日光は骨を強くするのに大事なものですから、家に閉じこもらず、紫外線対策をした上で、短い時間でも日光に当たる事も必要です。
自律神経
高齢者になると、自律神経も衰えます。
自律神経が衰えると、自律神経が不安定になります。
自律神経が衰えている状態で、更に春の気候の変化で自律神経が乱れれば、上記に挙げた自律神経失調症の症状が出やすくなります。
解決策
自律神経を乱さないようにするには、
・規則正しい生活
・バランスのとれた食事
・朝日を浴びる
・軽い運動
が大事です。
早寝・早起きを心掛け、朝日を浴びながら、散歩などで軽い運動をして、バランスの良い朝食を食べて、一日を始めるような生活を送る事が、自律神経を整える事に繋がります。
春は高齢者にとって病気が出やすい季節?病気を防ぐ4つのポイントとは? まとめ
1 春に出やすい病気
一般的に、春に出やすい病気として、
アレルギー・ストレス・紫外線・自律神経
が挙げられます。
これらの病気が出る原因は、春の環境の変化によるもので、
アレルギー・ストレス・紫外線・自律神経
などの問題が挙げられます。
2 加齢による体と心(脳)の変化
高齢者は、加齢に伴って体も心(脳)も様々な機能が衰えます。
体の機能として
・免疫力
・皮膚
・自律神経
・消化器
・泌尿器
・呼吸器
・心臓
・血管
・筋肉
心(脳)の機能として
・記憶力
・判断力
・柔軟性
などが挙げられます。
3 春に多い高齢者の病気
以上の「春に出やすい病気」と、「加齢による体と心(脳)の変化」から、春に多い高齢者の病気で、重なるポイントは、
春に多い高齢者の病気のポイントとして、
・免疫力
・ストレス
・皮膚
・自律神経
の4つとなります。
4 春に多い高齢者の病気を防ぐには?
免疫力
高齢者になると体を守る機能として、免疫力が低下します。
解決策
花粉症などのアレルギーは逆に出にくくなりますのでご安心下さい。
ストレス
春は、高齢者ご本人よりも、ご家族の転勤・就職や進学などにより生活環境が変わる事で、高齢者ご本人が強いストレスを受ける事があります。
解決策
地域の高齢者のイベントなどに積極的に参加して新しい環境に慣れるため、社会参加は重要です。
皮膚
皮膚の脂分などが減り、弾力性も低下し薄くなり、皮膚の下の血管も少なくなるため、皮膚を守るための栄養も届きにくくなり、神経も鈍くなるため、紫外線から皮膚を守る力が落ちてしまいます。
解決策
帽子や日傘で日光を避けるようにしましょう。
自律神経
自律神経が衰えている状態で、更に春の気候の変化で自律神経が乱れれば、上記に挙げた自律神経失調症の症状が出やすくなります。
解決策
早寝・早起きを心掛け、朝日を浴びながら、散歩などで軽い運動をして、バランスの良い朝食を食べて、一日を始めるような生活を送る事が、自律神経を整える事に繋がります。
寒い日と暖かい日がランダムに来るこの時期は、体調を崩される高齢者の方々も多い一方、
規則正しい生活や、運動を積極的に実行していらっしゃる高齢者の方々はお元気になる時期でもあります。
体調を崩すか?元気になるか?を分けるのは、心掛け次第なのが、我々がお世話になっている高齢者の方々が証明して下さっています。
この記事をお読みになったのを機に、少しずつでも良いので、規則正しい生活と運動を始められる事をオススメしますが、
独りでは大変ですので、周りのご家族も、協力してあげて下さいね♪