救命処置の方法を知っていますか?もしもの時の心肺蘇生法とは?

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相撲巡業のあいさつ中に、土俵上で倒れた市長の救命処置のために土俵へ上がった看護師に対しての報道がテレビを賑わせています。

土俵への女人禁制についての是非は他の記事にお任せして、

救命に駆け付けた看護師の方の行動は称賛に価すると思います。

我々も、イベントなどの救護業務もしていた関係上、心肺蘇生の資格を持っていますので、

もし街中で倒れている人が居たら、すぐに心肺蘇生を行えますが、

一般の方が、心肺蘇生を必要とする場面に遭遇したら、何をどうすれば良いのかさえ分からないと思います。

今回は、具体的な心肺蘇生の方法や、心肺蘇生の学び方について解説したいと思います。

心肺蘇生法とは?

呼吸が止まっていたり、心臓が動いていない人の命を維持するために行う※1救命処置です。

主に※2心臓マッサージを行いますが、状態によっては※3人工呼吸や※4AEDの使用法も含みます。

※1 救命処置

 救命処置とは、命を救う事の全般を指しますが、今回の説明の中では、一次救命処置(BLS)を指しています。


出展:pixta.jp

一次救命処置とは、急に倒れたり、窒息を起こした人に対して、その場に居合わせた人が、救急隊や医師に引継ぐまでの間に行う応急手当のことです。

救命処置を必要とする病気やケガはどれも、発症してから数分間が勝負だと言われていますので、この一次救命処置が迅速に正しく行われるかどうかが、確実に生死を分けます。

主に心臓マッサージや人工呼吸を行いますが、現在はAEDの普及が広まり、AEDの使用法も一次救命処置に含まれます。

※2 心臓マッサージ

 止まってしまった、止まりそうな心臓を蘇えらせる応急処置の事です。

胸骨圧迫(胸骨の所を圧迫する方法)と、開胸法(手術をして直接心臓をマッサージする方法)とがありますが、一次救命処置では胸骨圧迫を行います。

※3 人工呼吸

 呼吸が停止・低下している人に人為的に呼吸をさせる方法です。

息を患者の口から直接に吹込んで呼吸させる口うつし法や,簡単な器具を用いて呼吸させる方法がありますが、
訓練を受けていない人が行うと状態を悪化させてしまう危険性もあるため、
現在の一次救命処置では人工呼吸を行わないように指導する事もあります。

※4 AED

 AED(自動体外式除細動器)とは、
心臓が痙攣して血液を送り出せなくなった状態(心室細動)の時に、
心臓へ直接電気ショックを与えて、正常なリズムに戻すための医療機器です。

AEDが普及し始めた頃は、医療機関など限られた場所にしか置いてありませんでしたが、
現在は、病院や診療所、救急車はもちろんのこと、空港、駅、スポーツクラブ、学校、公共施設、一般企業、コンビニ等多くの場所に設置されています。更に、昔のAEDは説明書を読みながら処置をする必要がありましたが、
現在のAEDは操作方法を音声で指示してくれて、
その指示の通りに処置すれば良くなりましたので、誰でも簡単に使用することができるようになりました。

 

正しい心肺蘇生法の手順

正しい心肺蘇生法には手順があります。

以下は東京消防庁のWEBページ「心肺蘇生の手順」と、大阪市北消防署の動画をyoutubeから引用しています。


どちらも基本的に同じ方法ですので、イラストと動画で正しい心肺蘇生の方法を学んで下さい。

心肺蘇生の手順 イラスト編

1.両肩を軽くたたきながら声をかける

わかりますか

2.反応がない、又は判断に迷う場合は、大声で助けを求め、119番通報とAED搬送を依頼する

誰か来てください!人が倒れています。あなたは119番通報してください。あなたはAEDを持ってきてください。

3.呼吸を確認する

胸と腹部の動きを見て、「普段どおりの呼吸」をしているか、10秒以内で確認します。

4.ふだんどおりの呼吸がない、又は判断に迷う場合
  は、すぐに胸骨圧迫を30回行う

胸骨圧迫は胸の真ん中

5.訓練を積み技術と意思がある場合は、
  胸骨圧迫の後、人工呼吸を2回行う

約1秒かけて、胸の上がりが見える程度の量を、2回吹き込みます。

  • 人工呼吸の方法を訓練していない場合
  • 人工呼吸用マウスピース等がない場合
  • 血液や嘔吐物などにより感染危険がある場合

       人工呼吸を行わず、胸骨圧迫続けます。

※ 人工呼吸用マウスピース等を使用しなくても感染危険は極めて低いといわれていますが、感染防止の観点から、人工呼吸用マウスピース等を使用したほうがより安全です。

胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返して行います。

6 AEDが到着したら

まず、電源を入れる。

7.電極パッドを胸に貼る

電極パッドを貼る位置は電極パッドに書かれた絵のとおりに、皮膚にしっかりと貼ります。体が汗などで濡れていたら、タオル等で拭き取ってください。

8.電気ショックの必要性は、AEDが判断する。

心電図解析中は、傷病者に触れてはいけません。

9.ショックボタンを押す

誰も傷病者に触れていないことを確認したら、点滅しているショックボタンを押します。以後は、AEDの音声メッセージに従います。

新しいガイドラインに基づき改正されたのは下の表のとおりです。

平成28年7月1日改正

東京消防庁のWEBページ「心肺蘇生の手順」より引用

心肺蘇生法の手順 動画編


大阪市北消防署 署員実演 youtubeより引用

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心肺蘇生法を学ぶには

心肺蘇生を学ぶための講習は、各地方の消防署で定期的に開催されていますし、

救急関連サービス事業の従事者であれば、会社まで消防署の職員が出張して講義してくれますが、

内容は各消防署で異なります。

今回は、例として東京消防庁の救命講習を引用してご紹介します。

東京消防庁では、心肺蘇生やAEDの使い方、けがの手当など、応急手当を習得して頂けるよう、都民の皆様や事業所等を対象として救命講習を開催しています。

応急手当コース

講習種別 講習時間 講習内容 認定証等の交付 有効期限 お問合せ先
応急救護講習 希望する時間 けがの手当てなどを学ぶコース 交付はありません。 都内各消防署
救命入門コース 45分 小学校高学年の方、普通救命講習の受講希望はあるが講習時間が取れない方、これから普通救命講習を受講される方等を対象とした、胸骨圧迫やAEDを中心に学ぶコース 救命入門コース(45分)受講証
90分 救命入門コース(90分)
受講証
普通救命講習 3時間 心肺蘇生やAED、異物除去、止血法などを学ぶコース 救命技能認定証 3年間 都内各消防署
※小児や乳児に対する心肺蘇生を中心とした内容をご希望する場合は都内各消防署にご相談ください。 又は
普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習 4時間 普通救命講習の内容に、AEDの知識確認と実技の評価が加わったコース 救命技能認定証 公益財団法人東京防災救急協会
普通救命再講習 2時間20分 前回の普通救命講習受講日から3年以内に再度受講するためのコース。(知識の確認と実技の評価を実施します。) (自動体外式除細動器業務従事者)  
上級救命講習 8時間 普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習の内容に加えて、小児・乳児の心肺蘇生、傷病者管理、外傷の応急手当、搬送法など学ぶコース 上級救命技能認定証 ・「団体」は都内各消防署
上級救命再講習 3時間 前回の上級救命講習受講日から3年以内に再度受講する方のためのコース(知識の確認と実技の評価を実施します。) ・「個人」は公益財団法人東京防災救急協会

ステップアップコース

講習種別 講習時間 講習内容 認定証等の交付 有効期限 お問合せ先
普通救命 2時間 救命入門コース(90分)を受講してから1年以内に受講することで、普通救命講習の認定証が交付されます。 救命技能認定証 3年間 都内各消防署
ステップアップ講習
上級救命 5時間 普通救命講習または普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習を受講してから1年以内に受講することで、上級救命講習の認定証が交付されます。 上級救命技能認定証
ステップアップ講習

救命講習の指導者コース

講習種別 講習時間 講習内容 認定証等の交付 有効期限 お問合せ先
応急手当普及員講習 8時間×3日 普通救命講習、普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習の指導要領を学ぶためのコース 応急手当普及員認定証 3年間 公益財団法人東京防災救急協会
24時間
応急手当普及員再講習 3時間 前回の応急手当普及員講習受講日から3年以内に再度受講する方のためのコース

救急関連サービス事業の従事者コース

講習種別 講習時間 講習内容 認定証等の交付 有効期限 お問合せ先
患者等搬送乗務員基礎講習 8時間×3日 患者等搬送事業乗務員の講習。 適任証 2年間 公益財団法人東京防災救急協会
24時間 講習修了者には適任証が交付されます。
患者等搬送乗務員再講習 3時間 患者等搬送乗務員基礎講習受講日から2年以内に再度受講する方のためのコース(AED知識確認と実技の評価を実施します。)
緊急即時通報現場派遣員基礎講習 8時間 119番自動通報の現場派遣員コース 現場派遣員講習修了証 3年間
講習修了者には修了証が交付されます。
緊急即時通報現場派遣員実務講習 3時間 緊急即時通報現場派遣員基礎講習受講日から3年以内に再度受講する方のためのコース(AED知識確認と実技の評価を実施します。)

※ 応急手当コース及びステップアップコースを団体で受講される方は、最寄りの消防署へお問合せください。

※ 応急救護講習・救命入門コース・普通救命講習以外の講習については、非医療従事者のうち、業務内容などから一定の頻度でAEDを使うことが想定される方を対象とした、より詳しいAEDの講習内容が含まれています。

東京消防庁「救命講習のご案内」より引用

最後に

我々は、救護も業務として行っていた関係上、心肺蘇生を学び実践してきましたが、

一般の方々が、心肺蘇生に触れる機会は、ほとんど無いと思います。

人助けのためやもしもの時のために興味があっても、どこでどう学べば良いのかさえ、わからない方も多いと思います。

家庭や職場で、もしもの時、心肺蘇生が大事な人の生死を分けます。

この記事を読んで下さった機会に、是非学んでおかれる事をオススメします♪

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