お休みで海外旅行に行く方も多いと思います。
旅行に行った先の国は、日本と環境が違いますので、かかりやすい病気も違いますが、
暑くなってきたこの時期は、どこの国も感染症が流行る時期です。
今回は、短期間の旅行でもかかりやすい感染症に的を絞って、予防法までピックアップしていきます。
目次
海外旅行の行き先ベストテン
日本旅行業協会の統計によると、海外旅行の行き先ベストテンは、
2位 韓国
3位 中国
4位 ハワイ州
5位 台湾
6位 タイ
7位 香港
8位 グアム
9位 シンガポール
10位 ドイツ
となっています。
これらの国々に旅行に行く際には、どんな感染症に気を付ければ良いのでしょうか?
国別でかかりやすい感染症は?
上記のベストテンの国それぞれで多い感染症を挙げた上で、現地での予防策も挙げていきます。
アメリカ
生水や生魚などを食べて感染する、
・A型肝炎
・O-157感染
・サルモネラ感染
などの報告があります。
予防策
しっかり加熱したもの、火を通してから時間が経っていないものを
飲み・食べるようにしましょう。
生水や水道水は飲まず、ミネラルウォーターを
飲むようにしましょう。
蚊から感染する
・ウエストナイル熱
・デング熱
ダニから感染する
・ライム病
・回帰熱
・ロッキー山紅斑熱
ノミから感染する
・ペスト
などがあります。
予防策
刺されないような服装や、虫よけ剤などで、
蚊・ダニ・ノミなど虫よけ対策が必要です。
ネズミなどから感染する
・ハンタウイルス肺症候群
犬や猫、アライグマ、コウモリ、キツネなどから感染する
・狂犬病
などの感染も報告されています。
予防策
野良犬、野良猫を含めて野生の動物には
直接触らないようにしましょう。
直接触れた時は、せっけんで手洗いするか、
アルコールなどで消毒しましょう。
韓国
暑い時期には、屋台などの食事で
・A型肝炎
・細菌性赤痢
・腸チフス
・コレラ
が発生する事があります。
予防策
屋台などで食事をする際には、
加熱されて時間が経っていないものを食べるようにしましょう。
氷に病原体が混入している可能性があるので、
氷が入っている飲み物は飲まないようにしましょう。
蚊から感染する、
・日本脳炎
・マラリア
の感染例があります。
予防策
長袖・長ズボンなどの服装や虫よけ剤で、
蚊に刺されないように対策が必要です。
中国
暑くなる5月から10月頃に、
・赤痢
・腸チフス
などの食中毒がみられます。
予防策
十分加熱された料理を食べるようにしましょう。
加熱されてから時間の経っている食材は
食べないようにしましょう。
アイスクリームや氷は食べないようにしましょう。
野良犬や野良猫などの動物や鳥で
・狂犬病
・鳥インフルエンザ
の発生が報告されています。
予防策
野生の動物に近寄ったり触れたりしないようにして下さい。
直接触れた時は、せっけんで手洗いするか、
アルコールなどで消毒しましょう。
蚊を媒介とする
・マラリア
が発生します。
予防策
長袖・長ズボンなどの服装や虫よけ剤で、
蚊に刺されないように対策が必要です。
湖・河川などの水中に居る住血吸虫が寄生する
・住血吸虫症
がみられます。
予防策
湖や河川の水には触れないようにしましょう。
川・湖・沼などで、裸足で歩いたり、
泳いだりする事は避けましょう。
ハワイ
元々、ハワイは感染症が少ない地域だと言われていますが、
寿司屋のチェーン店で
・A型肝炎
が発生しました。
予防策
A型肝炎の予防接種を受けておきましょう。
生ものは疑ってかかりましょう。
蚊を媒介とする
・ジカ熱
・デング熱
があり、 デング熱が数年前に大流行したのは記憶に新しいところです。
予防策
長袖・長ズボンなどの服装や虫よけ剤で、
蚊に刺されないように予防して下さい。
台湾
夏には、
・細菌性赤痢
・A型肝炎
などの食中毒の発生が多くなります。
予防策
十分に加熱していない食べ物は避や生水は避け、
水は市販のミネラルウォーターを
飲む事をオススメします。
蚊に刺されると感染する
・デング熱
・日本脳炎
も発生しています。
予防策
長袖・長ズボンなどの服装や虫よけ剤で、
蚊に刺されないように予防して下さい。
タイ
患者数のもっとも多い病気は
・急性下痢症
で、食中毒や消化器感染症が発生しています。
予防策
水道水は避け、外食も衛生的に信頼のおけるお店を選びましょう。
蚊が媒介する
・デング熱
・チクングニア熱
・マラリア
が発生します。
予防策
長袖・長ズボンなどの服装や虫よけ剤で、
蚊に刺されないように予防して下さい。
野良犬や野良猫から感染する
・狂犬病
も発生します。
予防策
狂犬病ワクチンを接種しておきましょう。
野良犬や野良猫には触らないようにしましょう。
狂犬病が疑われる動物に触ったり、傷を負った時は、
すぐに洗って消毒した上で、すぐに医療機関にかかりましょう。
鳥が媒介となる
・鳥インフルエンザ
も発生していますが、人に感染するのは稀です。
香港
一年を通して、
・細菌性赤痢
・A型肝炎
が発生します。
予防策
十分に加熱していない食べ物は避や生水は避け、
水は市販のミネラルウォーターを
飲みましょう。
蚊が感染源になる
・デング熱
・チクングニア熱
・日本脳炎
の発生が報告されています。
予防策
長袖・長ズボンなどの服装や虫よけ剤で、
蚊に刺されないように予防して下さい。
鳥が媒介する
・鳥インフルエンザ
も発生しています。
予防策
野生の鳥には触らないようにして下さい。
グアム
蚊が感染源になる
・デング熱
・日本脳炎
の発生が報告されています。
予防策
長袖・長ズボンなどの服装や虫よけ剤で、
蚊に刺されないように予防して下さい。
ただし、グアムでは感染リスクは低いと言われています。
シンガポール
食べ物から感染する
・A型肝炎
・腸炎ビブリオ
などの危険があります。
予防策
十分に加熱していない食べ物は避や生水は避け、
水は市販のミネラルウォーターを
飲む事をオススメします。
特に、魚介類は生で食べないようにしましょう。
野菜や淡水魚は
・寄生虫感染
の危険性があります。
予防策
十分に加熱していない食べ物は避や生水は避け、
水は市販のミネラルウォーターを
飲む事をオススメします。
特に野菜は、生で食べないようにしましょう。
蚊が媒介する
・デング熱
・チクングニア熱
・日本脳炎
が発生します。
予防策
長袖・長ズボンなどの服装や虫よけ剤で、
蚊に刺されないように予防して下さい。
汚染された土や水で感染する
・レプトスピラ症
・類鼻疽
などのリスクがあります。
予防策
湖や河川の水には触れないようにしましょう。
川・湖・沼などで、裸足で歩いたり、
泳いだりする事は避けましょう。
ドイツ
ダニが媒介する
・ダニ媒介性脳炎
のリスクがあります。
予防策
草原や森林に入る時は、長袖・長ズボンを着用して、
虫よけ剤を使って、ダニ予防をしましょう。
食べ物で、
・ノロウイルスなどの感染性胃腸炎
にかかる事もあります。
予防策
十分に加熱していない食べ物は避や生水は避け、
水は市販のミネラルウォーターを
飲む事をオススメします。
特に、介類は生で食べないようにしましょう。
人が多い場所では、
・麻疹
が発生しています。
予防策
なるべく人込みは避けて行動しましょう。
人込みに入った後は、手洗い、うがいを徹底しましょう。
海外に行く前の予防策は?
感染症対策として、海外旅行で現地に行く前にできる事を4つ挙げていきます。
情報収集をしておく
海外旅行で行く行き先の気候などの環境を調べておく事は大事です。
・行き先で流行っている感染症はないか?
・医療の状況はどうか?
・受診可能な医療機関はあるのか?
・もしもの時は、日本大使館や領事館は助けてくれるのか?
などの情報収集をしておきましょう。
予防接種をしておく
海外旅行で行った先で気を付ける予防策は上記で説明しましたが、
行く前に感染症の予防接種を受けておく事は非常に大事です。
予防接種で予防できる感染症は、
・黄熱病
・A型肝炎
・B型肝炎
・破傷風
・狂犬病
・日本脳炎
・ポリオ
などです。
旅行先で感染する恐れのある感染症を上記の項目で確認して、必要な予防接種を受けておき、
行き先によっては、入国の際に予防接種証明書が必要な場合もありますので、必ず情報収集しておきましょう。
予防接種で予防できない感染症は、上記の予防策を確認して、現地での行動に注意しましょう。
虫よけ対策をしておく
虫よけ対策として、
・肌を隠す衣服
・虫よけ剤
が重要です。
行き先が暑い地域でも、長袖・長ズボンを準備して虫刺されを予防しましょう。
薬品は海外で買うと肌に合わない可能性がありますので、自分の肌に合った虫よけ剤を持っていきましょう。
痒みで肌を掻くと傷口から菌が侵入して、ひどい感染症を引き起こす可能性がありますので、痒み止めなども準備しておくと良いでしょう。
非常食を準備しておく
渡航先の衛生状態が悪く、衛生的な食事ができない可能性もあります。
そんな時のために、高温多湿でも腐敗しないような非常食を持って行っておくと良いです。
最後に
海外で病気になると、旅行保険に入っていても、言葉や薬の問題などで病院にかかるのは大変です。
旅先の開放感や、「せっかく来たから」という気持ちで、食事や行動も無茶をしがちですが、
後の大変さを考えて、慎重に行動して下さいね♪