高齢者施設へお盆の面会に行く時は お土産に注意が必要?施設や高齢者が嫌がるお土産とは?

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お盆には、故郷へ帰省する方も多いと思います。

帰省の際には、施設に入られているお爺ちゃん・お婆ちゃんの面会にも行かれると思います。

施設へ面会に行く時に持って行くお土産には、施設が嫌がるものや高齢者ご本人が嫌がるものがありますので、注意が必要です。

施設と入所されている高齢者の間で、私が第三者として今まで聞いてきた話を基に、

施設が嫌がるお土産や、高齢者ご本人が嫌がるお土産を説明していきます。

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施設が嫌がるお土産は?

私達は、高齢者施設に出入りする事も多く、コンサルタントなども手掛けているため、

施設の裏側の事情をよく把握しています。

施設は基本的に、

・ご本人の体調管理に害を及ぼすもの
・事故につながるもの
・他の利用者さんのご迷惑になるもの
・施設が管理しにくいもの

などのお土産を嫌います。

ご本人の体調管理に害を及ぼすもの

施設に入っている高齢者の方は、ほとんどの方が病気を持っていらっしゃるため、糖分・塩分・脂分・タンパク質などの食事制限がある場合が多いです。

施設が嫌うお土産でよくあるのが、

  • 糖尿病のある高齢者に、甘いお土産
  • 高血圧のある高齢者に、せんべいなど塩分の多いお菓子
  • コレステロール値の高い高齢者に、揚げ物やケーキなど脂分の多いもの

のようなお土産です。

特に、お土産ものでよくあるようなお菓子類は糖分・塩分・脂分を多く含んでいますので注意が必要です。

また、お酒やタバコなど健康を害するものは禁止されている事がほとんどです。

事故につながるもの

事故といっても様々な事故があり、

転倒や滑落などのケガにつながる事故もあれば、食べ物がノドに詰まったり、食中毒なども事故になります。

お土産でよくある事故は、

  • 足にからむような素材の洋服や毛布での転倒・転落
  • 鋭利な置物で手を切るなどのケガ
  • アメや団子などをノドにつまらせ窒息
  • 面会時に食べ残した食べ物での食中毒

などがあります。

特に暑い季節は、食中毒の可能性があるため、痛みやすい食べ物は特に嫌われます。

見逃しがちなのは、マフラーや首飾りなど首に巻くもので、

お孫さんが作った布の首飾りで、首が締まって窒息したケースもあります。

この事故は意外に多いので、施設側はかなり警戒しています。

他の利用者さんのご迷惑になるもの

施設では、他の利用者さんとの共同生活を送っていらっしゃいますので、他の利用者さんの迷惑になるのもを施設は嫌います。

他の利用者さんのご迷惑になるものというと、

  • 音がうるさいもの
  • 臭いが強いもの
  • 大きくて邪魔になるもの

などが主に挙げられます。

音がうるさいものとは、イヤホンの無いラジオやプレイヤー・テレビなどで、

高齢者は耳が遠い方が多く、必然的にボリュームが大きくなりますので、他の利用者さんに迷惑になります。

臭いが強いものとは、食べ物・芳香剤・香水などで、
食べ物は、ホールで皆そろって食事をする施設が多いので、食事の時に食べるようなものだと、その臭いが嫌いな他の利用者さんに迷惑になる場合があります。

また、芳香剤や香水は、好みの個人差も大きく、お部屋から流れてくる芳香剤の香りや、高齢者の方がつけられている香水で「気分が悪くなった」という訴えを多く聞きます。

大きくて通行の邪魔になるものとは、家具や観葉植物などです。

個室なら問題ありませんが、複数の利用者さんが入居されている部屋では他の利用者さんにご迷惑をおかけする事があります。

施設が管理しにくいもの

紛失すると困るような高価なものや貴重なもの・高額な現金などは、トラブルの元になるため施設側は嫌がります。

ちゃんと部屋で管理しておけば紛失する事は無いと思いがちですが、

認知症を持つ方は、記憶障害などで持ち物の管理が難しいため紛失する事が多く、大騒ぎになる事はよくあります。

また、他の認知症を持つ利用者さんが悪意無く持っていく事もあります。

スタッフが盗んだり、だまし取った悪質なケースも、私が知っているだけでも数件はあります。

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高齢者ご本人が嫌がるお土産は?

施設に入っている高齢者の方々は、普段からよく来るご家族以外の来客を喜ばれますが、

喜ばれているからこそ、不満があっても我慢して笑顔で対応されます。

私達は施設の高齢者の方々とゆっくりお話する機会が多いのですが、

施設の人間ではなく外部の人間ですので、

キーパーソンとなっているご家族以外の方とは基本的に会う事が無いので、ご家族やスタッフへの愚痴を本音でお話して下さいます。

そんな本音の中でお聞きした、お土産や差し入れに対する不満を挙げてみます。

高齢者がお土産や差し入れで、嫌がるものは、

・高齢者の特徴を理解していないもの
・ご本人の好き嫌いを考えていないもの
・扱いや処分に困るもの
・スタッフに嫌がられるもの

などが挙げられます。

高齢者の特徴を理解していないもの

高齢者になると、歯が悪くなったり、内臓が弱ったり、目や鼻も悪くなりますので、

これを理解していないお土産は、嫌がられる事になります。

高齢者の特徴を理解していないお土産として、

  • 噛めないような固い食べ物
  • 消化に悪いもの
  • 字の小さい本や雑誌
  • 臭いのきつい香水

などが挙げられます。

自分が食べられないものは、他の面会者やスタッフにあげて処分されていますが、

本や雑誌などは捨てる事を躊躇され、部屋にたまっている光景をよくみかけます。

また、尿臭や体臭を気にされる方が多いので、香水を使われる方もよくいらっしゃいますが、

高齢になると嗅覚が落ちますので、過度に使われる傾向があり、

他の利用者さんからクレームがきたり、スタッフから変な顔をされて嫌な思いをする事があります。

ご本人の好き嫌いを考えていないもの

「とりあえず持って行くだけ」というようなお土産は論外ですが、

高齢になると、食べ物の好みも若い頃と変わりますし、施設の生活で嗜好も変化します。

例えば、

  • 若い頃はせんべいが好きだったけど、噛めなくなって今は嫌いになっている
  • 若い頃に好きだった果物が、臭いや味がわからなくなっていて美味しくなくなっている
  • 裁縫や編み物が好きだった方が目が悪くなり、今はできない
  • せっかく酒を我慢しているのに、アルコールを使った食べ物を持ってくる
  • 摂れたての果物や生ものを大量に持ってこられても管理ができない

などが挙げられます。

また、宗教的なものは他の利用者さんとのトラブルになる事もあり、嫌がられる事があります。

扱いや処分に困るもの

高齢者施設で生活していらしゃる方は、病気で動けない方も多く施設の事情もあり、部屋の模様替えや片づけはできません。

また、体力が落ちており、ずっと座っていたりするのも辛いですし、美術品やファッションを楽しむ余裕など無い方も多くいらっしゃいます。

そんな中で、「せっかく持ってきてくれたものだから・・・」と、扱いや処分に困るものが出てきます。

例えば、

  • ボケ防止だと言って持ってきてくれたジグゾーパズル
  • 狭い部屋で置く場所の無い、場所を取る置物
  • 「いつまでも若く居てね」と持ってこられた年齢不相応の派手な衣類
  • 視野に入ってきて気になる、チカチカするような色彩の絵画

などが挙げられます。

意外かもしれませんが、幼いお孫さんが作ったという折り紙や工作は、
もらった事は嬉しくても、

テーブルなどに置いておくと邪魔になるし・・・
捨てるわけにもいかないし・・・

と、処分に困るというお話しをされる事が多いですね。

スタッフに嫌がられるもの

スタッフに嫌がられるものは、前述に挙げた「施設が嫌がるお土産」に挙げているものを基本として、

  • 食べこぼしなどで部屋が汚れるもの
  • 着替えに手間がかかる衣類
  • トイレに行く回数が多くなるような飲み物
  • 下痢などで頻繁にオムツ交換が必要になるようなもの
  • 夜中に気になってベッドから移動する機会を作り、見守りの負担が増えるもの
  • 入浴介助がしにくくなる道具や入浴剤
  • 車椅子のクッションや杖の飾りなど、移乗や移動の時に邪魔になるもの

などが例として挙げられます。

これは、施設の規則やスケジュール、スタッフの個人差にもよりますが、
介護スタッフの業務は、作業量も多く時間の制限もあるので、

介護の手間が増えるような要素を持つものは、基本的にスタッフが好みません。

介護の手間が増えてスタッフの機嫌が悪くなったり、高齢者ご本人が気を遣わなければいけなくなる事を恐れて、嫌がる方が多くおられます。

  

高齢者施設へお盆の面会に行く時は お土産に注意が必要?施設や高齢者が嫌がるお土産とは? まとめ

まとめ

1 施設が嫌がるお土産は?
施設は基本的に、
・ご本人の体調管理に害を及ぼすもの
・事故につながるもの
・他の利用者さんのご迷惑になるもの
・施設が管理しにくいもの
などのお土産を嫌います。

1.1 ご本人の体調管理に害を及ぼすもの
・糖尿病のある高齢者に、甘いお土産
・高血圧のある高齢者に、せんべいなど塩分の多いお菓子
・コレステロール値の高い高齢者に、揚げ物やケーキなど脂分の多いもの

1.2 事故につながるもの
・足にからむような素材の洋服や毛布での転倒・転落
・鋭利な置物で手を切るなどのケガ
・アメや団子などをノドにつまらせ窒息
・面会時に食べ残した食べ物での食中毒

1.3 他の利用者さんのご迷惑になるもの
・音がうるさいもの
・臭いが強いもの
・大きくて邪魔になるもの

1.4 施設が管理しにくいもの
・紛失すると困るような高価なものや貴重なもの
・高額な現金など

2 高齢者ご本人が嫌がるお土産は?
高齢者がお土産や差し入れで、嫌がるものは、
・高齢者の特徴を理解していないもの
・ご本人の好き嫌いを考えていないもの
・扱いや処分に困るもの
・スタッフに嫌がられるもの
などが挙げられます。

2.1 高齢者の特徴を理解していないもの
・噛めないような固い食べ物
・消化に悪いもの
・字の小さい本や雑誌
・臭いのきつい香水

2.2 ご本人の好き嫌いを考えていないもの
・若い頃はせんべいが好きだったけど、噛めなくなって今は嫌いになっている
・若い頃に好きだった果物が、臭いや味がわからなくなっていて美味しくなくなっている
・裁縫や編み物が好きだった方が目が悪くなり、今はできない
・せっかく酒を我慢しているのに、アルコールを使った食べ物を持ってくる
・摂れたての果物や生ものを大量に持ってこられても管理ができない

2.3 扱いや処分に困るもの
・ボケ防止だと言って持ってきてくれたジグゾーパズル
・狭い部屋で置く場所の無い、場所を取る置物
・「いつまでも若く居てね」と持ってこられた年齢不相応の派手な衣類
・視野に入ってきて気になる、チカチカするような色彩の絵画

2.4 スタッフに嫌がられるもの
・食べこぼしなどで部屋が汚れるもの
・着替えに手間がかかる衣類
・トイレに行く回数が多くなるような飲み物
・下痢などで頻繁にオムツ交換が必要になるようなもの
・夜中に気になってベッドから移動する機会を作り、見守りの負担が増えるもの
・入浴介助がしにくくなる道具や入浴剤
・車椅子のクッションや杖の飾りなど、移乗や移動の時に邪魔になるもの

施設に入っていらっしゃる高齢者の方は、変化の無い毎日を送っておられますので、

珍しい客さんの面会を楽しみにしていらっしゃいます。

お土産などに気を遣うぐらいなら、時間の許す限り長い時間滞在してあげて下さい。

顔を見せて、お話してあげる事が一番のお土産になるはずです♪

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